ときときばなし その2:時計の大敵! 磁気について
2017-03-16
時計を販売していますので当たり前ですがお客さまから時計が止まった、遅れるという修理依頼を受けます。
当社の手作り腕時計はほとんどがクォーツタイプで電池式です。
電池が消耗すれば時計は動かなくなります。
また、長くご愛用くださっているうちに内部機械のムーブメントも消耗してきます。
これらは電池やムーブメントを交換することで再び動作するようになります。
交換すればいつまでもお気に入りの時計として
ご愛用いただけることが手造り腕時計の良さでもあります。
電池を交換しても遅れたり止まるという修理のご依頼もあります。
その中で最近、特に多いのが磁気を帯びていることが原因のものです。
子供の頃、テレビの近くに時計を置いていて親に怒られたことを思い出します。
理由はテレビは強い磁気を発生するものでその影響で遅れたり止まるからです。
※その頃はブラウン管のテレビでした・・・(^_^;)
デジタルを除く、時計全般に言えることですが時計に磁気は大敵です。
私たちが生活する環境や身の回りで磁気を発生するものはたくさんあります。
身の回りで代表的な製品はスマートフォンや携帯電話、
スピーカー(テレビ・ラジオ等のスピーカー部も含む)、バッグの留め金、
家具や家電品のドアマグネット、iPod等携帯オーディオ機器、
磁気ネックレスや枕など磁石を使った健康商品、電気カミソリ、IH調理器、
ACアダプター、メモ貼付け用マグネットなどなど。
ほとんど普段の生活で使うものばかりですよね。
これを見るとどこにいても磁気の影響を受けるのではないかと思いますが
通常は時計から5〜10cm離れていればほとんど影響はありません。
もし、近づけて磁気の影響を受けて遅れても故障ではありません。
磁気から遠ざければ、時計は正常に動きます。
この場合、時刻を修正してからお使いください。

*これくらい離すとほとんど磁気の影響は受けません。
ただ、長時間、磁気に近づけていた場合、時計が磁気帯びして故障することがあります。
例えば、スマートフォン、iPodやマグネット付き財布が入っているバッグの中に時計を入れていた場合。
PC・テレビ・ラジオなど磁気を発生するものの近くに置いておくなどすると
磁気を帯びる可能性が高いです。
時計を外した際の置き場所には十分注意してください。

*バッグの中は危険がいっぱい!?
磁気帯びした時計は磁気を発生するものから離しても遅れたり止まったりします。
この場合は磁気を帯びた時計から磁気を抜く修理が必要です。
当社には磁気を抜く機械(消磁器)がありますのでそれを使います。
予めすべてのものに消磁器を使っておけば良いように思うのですが
磁気帯びしていないものにこれを使うと逆に帯磁してしまうので厄介です。
もし、ご愛用の手造り腕時計が磁気を帯びているような状態の時は
当社へ修理をご依頼ください。
磁気抜きはサービスで行っています。
ただ、状態によってはムーブメント等を交換しなければならない場合もあります。
その際には交換修理代金がかかります。予めご了承ください。
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